がんばるせろな(仮)

夫のバルセロナ留学についてきた30代女。コロナ禍のスペインで、何を考えどう過ごす?手探りだらけの滞在記録

EU版ワクチンパスポートをもらうまでの流れ

 新型コロナの感染が再拡大していると言われ出してずいぶんになる。バルセロナでも、バーやレストランに入る際はEU版ワクチンパスポートの提示が義務化された

 ありがたいことに、私たちは日本で2回ワクチンを受けることができた。けど、その裏返しとして、日本のワクチン証明書しかもっていない。日本のワクチン接種証明書でも入れるお店「も」ある。日本のワクチン接種証明はEUの規格を満たしているから。でもEUのワクチンパスポートはQRコードなので、QRコードの載っていない紙を出すと怪訝な顔をされたり「どこになんて書いてあるの?」と聞かれたりして、いろんな人に手間をかけてしまう。それに、今後適用範囲が広がったらもっと困るだろう。

 というわけで、EUワクチンパスポートを入手した。11月28日に動き始めて、12月22日にQRコードをゲットできた。約3週間…。周囲に同じ状況の人が少ない上に、自分より早く手続きが進んでいる人はさらに少なかったため、全てが手探り&知らないことだらけで困った。今月記事がほとんど書けなかったのは、これ関係に気を取られ続けていたから。

 なので、経緯を一人の経験談として記録しておく。日本でワクチンを2回接種済みの場合、カタルーニャ州での手続きはどうなるか?というニッチな話が4000字以上続く。前置きが長くなったが、目次(というか時系列)はこんな感じ。

  • 11月28日 最寄りのCAP(公の医療機関)を訪ねること計3回
  • 11月29日 TSI(保険証)の発行をオンラインで申請
  •    この間、La Meva Salutという健康管理アプリをダウンロード
  • 12月14日 申請が通った旨のメールを受信
  • 12月15日 地区担当のCAPでワクチンパスポートが欲しいと頼む
  •     同日、保険証の情報を使ってアプリを使えるように設定する
  • 12月22日 アプリ内でQRコード等をダウンロードできるようになる
  • 反省点
  • アプリの設定方法

 長いので、大事なことは紫色にして、「反省点」で抜粋してまとめなおす

11月28日 最寄りのCAPへ。3回空振り。

 CAPというのは、centre d'atenció primària/ centro de atencion primariaの頭文字で、プライマリケアセンターとか、初期医療センターと訳せると思う。各地区に1つある公的な医療機関で、TSIという保険証があればここで医療を受けられるそうだ。

 しかし、自分の住んでいる地区を管轄するCAPを知るには、州のフリーダイヤル(061という)に電話して聞く必要がある。そしてこのフリーダイヤル、カタルーニャ語で「〇〇の用件なら1番を押して…」などという自動音声を流したあと、ものすごい速さで切れる。スペイン語でも言ってるかもしれないけどわからなかった。繰り返しのアナウンスもないので圧倒的絶望。考えている時間はない。

 というわけで、Googleマップで自宅からの距離が一番近いCAPに直接行って聞いてみることにした。その場で対応してくれることになった場合のために、パスポートやTIE、ワクチンパスポートを持参した。

 待ちに待ち、用件を伝えたところ「Tarjeta Sanitaria Individual(TSI)=保険証はないの?」と何度も聞かれた。持っていなかったので「今初めて知った。何それ?」とい聞き返したら、Empadronamiento(市民登録)はしてる?だったら住民票をもってきて」と言われ、帰された。

 書類が足りていればいいのね!と思い、住民票を引っ張り出して再度CAPへ。さらに待ち、さっきより奥のブースに通された。正しい窓口にたどり着いたんじゃないか?!と思ったのもつかの間。担当者が「君の地区は別のCAPが管轄だよ。うちにはデータがないなぁ」。哀れに思ったのか、行くべきCAPの住所と名前をメモに書いてくれた。住所等から管轄CAPを探すデータベースの画面も印刷して持たせてくれた。

 そして、教わったCAPにその足で突撃。しかし、ここでは「TSIがないと受け付けられない。ワクチンパスポートを発行するには、保険証番号が必要なの。オンラインで申請すれば、保険証番号だけ先にわかるから、わかったらまたきて。オフラインで手続きすると2カ月はかかるから、絶対オンラインがいいわよ」と言われた…。それ、最初のCAPで教えてもらうわけにはいきませんでしたか…?

 とりあえずこの日わかったことは3つ。Empadronamientoの書類が必要なこと、自分の行くべきCAPの場所と、TSI(保険証)がないと話が始まらないということ。ビザのための保険や、私的な医療保険ではダメ。

 身もふたもない話だけど、スペインで2回ワクチンを受けた友人は接種記録がスペインに残っているため、すんなりパスポートをもらえたそうだ。日本人がコロナやリスクを持ちこんだと言われないよう、スペインに迷惑をかけないよう、ワクチンを2回終えてから出国できるよう気をもんだつもりが、そのせいで手続きが難しくなっていてちょっと損した気分。コロナ対策は損得の問題じゃないけれど。

11月29日 TSIをオンラインで申請

 案内されたURLに飛んで、フォームに必要な情報を入力する。全編カタルーニャ語だけど、数か月住んでいれば雰囲気でなんとかわかる。住所などのプルダウンは、ページごと英語に変換する機能を使っていると間違いを招きやすいので注意。そこだけカタルーニャ語に戻したほうがいい。雑に言うと、日本語の新町とニュータウンが英語では一緒になっちゃった!くらいのややこしさ。

 送信ボタンを押してもまったく手ごたえがないけど、少し待つと自動返信メールが来るのでそれを確認したらおしまい。

 ついでにLa Meva Salutをダウンロードした。これはカタルーニャ州のアプリで、診察の予約やワクチンを打てる場所、CAPで受けたPCR検査の結果等がみられるとても便利なアプリだそうだ。ただし、TSIの番号がないうちは自分のアカウントにアクセスできないので、本当に準備だけ。

12月14日 TSI申請が通った旨のメールを受信

 しばらく音沙汰がなくて、年内に返事来なかったらどうしようか…と思っていたら、メールが来ていた。あなたの情報をデータベースに登録しましたという内容で、カードは後から届きますとも書かれていたと思う。

 添付されているURLを見れば、自分のTSI番号(CIPという)を含め、登録された情報が確認できるこのリンクは有効期限があるので、メールチェックはこまめに。

12月15日 自分の地区のCAPへ

 このメールと、以前CAPに持って行った書類一式(パスポート、TIE、Empadronamiento(住民票)、日本の接種証明書)を持参した。

 今度もスムーズにはいかず、「本当にあなたの住所ってうちの管轄???」とかなり疑われた。別のCAPで貰ったメモとデータベースの写しを見えたら納得してもらえた。一応その場で「担当地区住所リスト」みたいなのとも照合していたけど、これを見せたことで「別のCAPで確認してもらったのね」とわかってもらえたので本当に助かった。

 そしてやっぱり「TSIは?」と聞かれる。「カードはまだ届いてないけど、番号はわかります」と答えると、ついに対応してもらえた長かった…。直後に「TSIの番号を入れても、あなたの情報が出ないわねぇ…」と言われて沈黙が流れたが、「まあいいわ」と作業を続けてくれた。

 たぶん、事前にアプリを使えるようにしておく必要があった(この時はLa Meva Salutから直接ワクチンパスポートをダウンロードできる仕組みだとは知らず、ワクチンパスポートの情報をこのアプリに登録するか何かしてQR化すると思っていた)。

 最後に「今ちょっと時間がかかっているから、20日の週まで待ってもらうことになると思う」と言われて、今度こそ本当におしまい。

12月22日 QRコードをゲット

 そういえばそろそろだなぁ…と思ってアプリを見ると、「ワクチンパスポートをダウンロードしますか」みたいな項目ができていた。またあなたの情報はありませんって言われるかと思ったけど、難なくダウンロードできた。いつでも見せられるように保存して、やっと安心できた。

反省点と注意点

 以上を踏まえて、一番スムーズにいく方法を考えてみた。

 ①自分のCAPを調べる

 これはいつでもできるので、入居時に仲介業者さんや大家さんに聞くか、061への電話を手伝ってもらうのが最速&最良かも。近くのCAPで聞いてみたことについては、一義的には病人のための場所なので、間違った場所に行ったために余計な手間をかけさせたことになってしまったなと反省している。データベースの写しも、係の方のご厚意でしかなく、頼めばくれるというものではないと思う。

 ②Empadronamiento(住民登録)の際かその直後に、TSIの手続きも済ませる

 TSIを最初から持っていたら今回の手続きは1週間で済んだはず。TSIは自分で申請しないと手に入らない。オンラインで申請するか、役場でどうしたらいいか聞くかになると思うけど、役場に行くのには予約が必要なので…ほかの手続きのついでか、オンラインが良さそう。

 TSI番号がわかったら、La Meva Salutをダウンロードしてログイン可能にする

 ワクチンパスポートが義務になったときにアクセスが殺到してダウンしたらしいので、余裕をもって準備しておくといい。ちなみに、本来はアプリを使えるようにするのにCAPで本人確認が必要だったらしいが、コロナ禍の現在は接触を減らす方針のため、アプリ内でできるようになっている。

 自分のCAPへ。身分証明(パスポートとTIE)、ワクチン接種証明書、住民票を持参しよう。「TSI(保険証)は?」と聞かれたら、「まだ届いてないけど、番号はわかります!」と答えればOK。

 アプリからもワクチンパスポートを申請できなかったのかな?とも思ったけど、自分で窓口に行ってしまったのと、同じような状況でアプリから申請している人の話を聞いたことがないので不明。

アプリの設定方法

 TSI番号がわかったあとも、アプリにログインする方法が数時間わからなかった。TSI番号を入れても、パスワードがわからないので先に進めなかった。

 もし同じような人がいたら、初期画面の上側に出ている solicita el altaというところをタップすれば、ログインパスワードを作る手順に進むことができる。

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 下の方の青いボタンは、ログインできるようになってから使うもの。

 

参考リンク:TSIの申請先