がんばるせろな(仮)

夫のバルセロナ留学についてきた30代。コロナ禍のスペインをじたばた生きてます

DELE C1をバルセロナ・ポンペウファブラ大学で受けた記録

 スペイン滞在の集大成として、2022年5月13日実施のDELE C1をバルセロナのポンペウファブラ大学で受けたのでその記録。今回は受検地選び~口頭試験までを記録する。筆記試験はあまり記憶がないので、結果報告と一緒に書く。

 2021年8月半ばから語学学校に通い始め、2022年5月にB1、2022年11月にB2を受け、どちらにも一発で合格できた。

 C1は結構難しいと聞いているので、本当に背伸びしたチャレンジ。日本に帰ったら高速でスペイン語が劣化しそうだから、瞬間最大風速をだせるとしたら今しかない!と思った次第。

 前置きが長くなったが、目次はこんな感じ。

  • ポンペウファブラ大学にした理由
  • 口頭試験(5月12日)の模様
  • 筆記試験(5月13日)の模様
  • 総括

この記事では、上2つ、つまり受検地選びと口頭試験について。

ポンペウファブラ大学にした理由

 昨年のB1はバルセロナ大学で受け、コロナ対策のため全開になった窓から、近くのイベントのBGMが爆音で流れてきて困った。スピーカーの質が悪かった教室もあったらしい。

 B2は普段行っている語学学校でトライしたが、見知った先生が試験官というのが逆に緊張につながってしまった。机が椅子のひじ掛けと一体化したタイプでやりづらかったのと、日差しが直撃する席だったので具合が悪くなった。

 つまり、どちらも受検地としてリピートしたいとは思わなかった。

 そこで、B1受検時のDELE対策講座で知り合った子が「ポンペウファブラ大学は音響がちゃんとしていた」と言っていたのを思い出し、受検場所を決めた。

口頭試験(5月12日)の模様

 受験票をみて、指定の準備室に直接向かう。ここで課題文を見て、言いたいことの下書きをする。準備の制限時間は20分。その後実際の試験室に移動して20分の口頭試験、という流れ。

 準備室は13号館の1階(日本で言う2階)にあった。教室をつなぐ廊下に屋根はあるが、壁や窓はない。つまりほぼ屋外。

 呼ばれた人だけが入室してもよいシステムで、待合用の椅子などはなし。明らかに私の前の枠の人が遅刻していたが、順番繰り上げはなかった。ひたすら待つ。この日は5月なのに冷え込みが激しく、待つのがしんどかった…。

吹きさらしの渡り廊下で待機。寒いなと思ったら、積もるほど霰が降った

 予定通りの時刻になり、受験票とパスポートを見せて、やっと準備室へ。鉛筆と下書き用紙を渡され、2種類の課題文から1つ選ぶ。じっくり見て選ぶ時間はないので、ぱっと見で分かる単語が多そう+タイトルの意味がちゃんと分かった「中小企業とデジタル化」的なテーマをを選んだ。事前の練習を通して、タイトルの意味が分からない時は本文の意味もだいたい分からんということだけは体感していた。

 私が予定通りの時刻に入室したとたん現れる、私の前の枠の人。その人の扱いをめぐって準備室内で「試験を受けさせていいか確認する」とか「試験室に誰も来ないけど遅刻?後ろの人(私)はどうしたの?」とかゴタついていた。静かに考えさせてほしかったが、受検者から目を離すわけにはいかないもんね…。どの会場でも完璧な進行は期待できないものだなぁ…とあきらめの境地で悟った。

 結局、遅刻した人は私の後に受検させてもらえたようだ。でも遅刻はしないほうがいい、焦るから。早くつきすぎるのも困りものだけど。

 そんなこんなで、言いたいことの下書きや脳内シミュレーションをあらかた終えたところでタイムアップ。課題文と鉛筆を返却し、試験室に向かった。ここでも、パスポートの確認があった。

 今回は待ち時間が長かった分、緊張が煽られた感があり、試験官とのアイスブレイクに注力する作戦にでた。「緊張してるよ~どうしよう~」と正直に伝えたところ、「私を友達だと思って話して」とフレンドリーな対応。私の試験は夕方だったので「一日中受検者の話きいて、疲れてない?」なんて質問をしてみたら「へへ、少しはね」という反応。ちょっとリラックスできた。

 そしてついに本番。目の前のホワイトボードに課題文が映し出され、印刷された課題文をもう一度手元に貰える。それを時折見つつ、自分の思った通りに話した。

 構成はきっちり考えられたとは思う。文法や語彙レベルは微妙だったかもしれない…。あとは、自分が何分話していたか、体感ではわからなかったのが怖い。

 次は、その課題文に基づいた質問に答える。「自分でオンラインショップを持つなら何が売りたい?」「起業するメリットって何だろうね?」「人のために働くことの意味って何だと思う?」などなど。考えたことがなかった質問で、結構考えさせられた。そしてかなりでっち上げた。

 最後は写真をみて面接官と話し合い。テーマは2つのうち1つを選ぶ形式で、選んだのは「人口減少中の田舎に人を呼び寄せるための施設を作るなら何?」みたいな感じ。写真が4枚あり、すべてを批評しながら合意を形成する感じ。練習では「まずありえないだろう」というトンデモ写真を推されたり、突飛な意見を出されたりもしたが、今回は概ねまっとうに議論ができたはず。

 これで全工程が修了。終わって時計を見ると準備室に呼ばれてちょうど40分弱くらい経っていた。しゃべりが短かったかなぁ…。でもまあ、C1対策を始めた当初よりはよくできたし、何より楽しくやり切った。晴れ晴れとした気分。

 そして、よし帰って明日の筆記に備えるぞ!と思ったとたん土砂降り+雷+霰。近くにいた人に電話貸してくれない?と言われて気づいたが、悪天候のせいで電波がダメになっていた。もう、どうにでもなれ。

バルセロナ大学で受検した時との違い

 バルセロナ大学での受検時も同じように、私の前の時間枠の人が遅刻していたが、順番を繰り上げて先に受検させてくれた。そして、その遅刻した人は、大したお咎めもなく受検できていた。ついでに、準備室で話したいことの下書きをした後、実際の試験部屋の前に待合場所があり、そこでほかの受験生と話したりできた。スマホ触ってる人もいたような。

 今回は遅れてきた人がいても順番繰り上げはなし。準備室から試験室に送り込まれるのも一人ずつなので、ポンペウファブラ大学のほうが厳格にやっている感じ。