がんばるせろな(仮)

夫のバルセロナ留学についてきた30代。コロナ禍のスペインをじたばた生きてます

ギアチェンジする脳①スペイン語脳を育てたい

 英語を話すときは若干人格や発想が変わる自覚がある。

 たとえば、言語交換で「日本語の練習する相手を探していた」と言われたら"You can practice with me."とか"That's why I'm here."と返事をしたりするけど、日本人相手に「私と練習できます」「だから私がいるんですよ」とはあんまり言わない。英語の後に日本語でも同じ意味の文面を書いてほしい、というリクエストを受けることが時々あって、そのたびに困ってしまう。

 自分に違和感を覚えない言い方を選べるなら「私でよければお手伝いします」みたいな感じがいい。でも、英語やスペイン語でもこんな感じの態度で会話したいとは、今のところ思っていない。

 声の出し方も若干変わって、英語だと日本語で話すときよりも声が低くなるし、腹式呼吸っぽくなる。カラオケで「洋楽はちゃんと声がでてるのに、邦楽は…」と言われたことがあるくらいなので、顕著に違うはずだ。この理由については心当たりがなくもないので、いずれ言語化してみたい。

 スペイン語は、発音的には日本語に似ていると言われているけど、私としては英語寄りの発声のほうが楽だし、考え方も(言えることが少なすぎるせいもあって)英語の時みたいになりがちだ。だから、語学学校のクラスメイトと話すときに英語とスペイン語をまぜて話すことはよくある。

 この2つの言語を行き来することは割と楽にできるのに、日本人や日本語学習者を相手に日本語ー英語、日本語ースペイン語を行ったり来たりしながら話すとなると、すごく難しい。なので、今の私には①日本語モード②英語・スペイン語モード、の2つがある。

 何がきっかけでこのスイッチングが起きているのか。

 英語モードになるのは、日本語読みっぽくない英語を聞いた後が多い。「地元の方言でしゃべってよ」と標準語で言われても困るけど、地元の方言で話しかけられると頼まれずとも方言があふれてくる感じ。英語でこうなる時は、日本語で全文を考えて訳したりはしない。文法が明らかに変ではないか、途切れずに言えそうかというアウトラインだけを考えたら話し始めてしまう。それでも、一拍おいてしまうせいで会話についていけないし、言い始めたらやっぱりつっかえた!ということも日常茶飯事だけど…。

 スペイン語は…自分が言いたいことを考えるときは英語とだいたい同じ。言えないことがあると「英語なら言えそうなのにな」と思ってしまうので、英語モードの中に間借りしている感じがする。でも、ふいに話しかけられたときは、うっかり英語で返事をしてしまうか、スペイン語が出てくるまでに一度日本語で考えてしまう。発声もとても日本語っぽくなる。意識しなくても、何かのきっかけで勝手にスイッチが入る感じにはなればモードその③として独立したと言えるかな?

 将来的には3言語を平等に行き来できればいいなと思うけど、まずはスペイン脳を育てたい。いつまでも英語日本語で考えて翻訳して…ということをしていたくない。そのためにも、当面「今はこの言葉で話すんだ」と強く意識する習慣があったほうが良いような気がする。いつその枠を外すのか、それとも外さないのかは別として。